【旧帝大高校別合格率の謎】

週刊朝日が旧帝大系難関10大学の高校別合格者数を発表しました。旧帝大の合格者数は大体入学者数と一致します。ところが私大では3000人合格発表をしても入学者が1000人ということもございます。これから入学者数と合格者数の比率である【入学率】は3分の1とか33%と発表出来ます。私の母校が毎年送付してくる会報の最終頁には新年度の進路状況が記載されています。有名私立大学の入学率が軒並みかなり低いので驚きます。週刊朝日系のインターネット上の記事は、旧帝大系つまり、東大、京大、阪大、名大、九大、東北大、北大、東工大、一橋大、神戸大について、各高校別の合格者の総数を各高校の卒業生で割り算をしたと書いています。ここで気をつけないといけないのは合格者数は今年の総計ですが、卒業生は今年の現役生だけです。そこは不問にします。この記事で言う【合格率】ですが、灘高や甲陽学院が75%でトップです。これらの高校に入学すれば、4名中3名は旧帝大系に進学できるということは統計上は間違いないでしょう。しかし、この合格率を使用すると、69%で全国第3位の府立北野高校は、京大合格率30%、阪大合格率18%、神戸大合格率10%になります。合格率という数値の一般的な解釈からは神戸大が最難関校になってしまいます。この記者の使用している合格率は誤解を招きます。どうしても比率で表現したいのなら、【進学率】の方が事実に近い表記かと考えます。いかがでしょうか。

-2021年04月10日-